【管理栄養士監修】肝臓と腎臓を労わる!牛レバー炒め【レシピあり】
こんにちは!
今回のテーマの肝臓と腎臓についてです。
皆さまは肝臓と腎臓は非常に密接な関係にあるというのはご存知でしょうか?
「体内の一大コンビナート」に例えられる肝臓の役割は、摂取した物質などを処理し、
体に有害と判断した物質を毒性の低い物質へ変えます。
そして、たどり着いた先の腎臓で、肝臓で作られた老廃物を尿として排出するのですが、
腎機能が衰えてしまうと、老廃物である毒素が血中に残ってしまいます。
さらに腎臓には肝臓の代償機能が備わっており、肝臓機能が低下し有害物質の処理ができなくなると、
腎臓がその役目を担うため、互いに数値が悪化してしまうといったこともあるのです・・・
肝臓や腎臓はこのほかにも様々なことを担っていますが、一部をご紹介します!
肝臓は筋肉に必要なグリコーゲンを貯蔵する働きと目の働きに関連しており、
腎臓は血圧の調整をし、骨吸収に必要な活性型ビタミン D を作っています。
今回はワンちゃんの肝臓と腎臓に関する検査数値も見てみましょう♪
【肝機能関連検査値】
・ALT/アスパラギン酸トランスフェラーゼ:基準値 10~50
増加:肝細胞壊死、肝炎、心臓病、筋肉損傷など
・AST/アラニントランスフェラーゼ:基準値 15~70
増加:肝細胞壊死、肝炎、低酸素血症、副腎皮質機能亢進症、ステロイド投与、など
【腎機能検関連査値】
・BUN/血液尿素酵素:基準値 10~20
増加:脱水、腎不全、高たんぱく食、消化管内出血など
減少:肝不全、門脈シャント
・CRE/クレアチニン:基準値 0.5~1.5
増加:腎不全、尿路閉塞症など
減少:肝不全、門脈シャント
・p/リン:基準値 2.5~5.0
増加:BUN,CREの上昇原因(腎不全、尿毒症)、甲状腺機能亢進症など
減少:悪性腫瘍による高Ca血症、ビタミンD欠乏症
人間同様、定期的に検査をすることで異変を知ることが出来ます。
何かひとつでも異常値があった場合は、かかりつけ医にご相談しましょう!
そして腎の機能は年齢とともに衰えるとともに、腎は寒さに弱いので冬は機能が衰えやすくなってしまいます・・・。
精が蓄えられている腎の機能を補い、身体の健康と若さを保つ“補腎”という考え方が東洋医学にはあります。
今回レシピで使用する食材は、肝臓に栄養を与えてくれる牛レバーと、東洋医学の観点から腎に良いとされる黒い食べ物のなかでも、黒豆をお勧めします☺︎
牛レバーについては、造血を担うビタミン B12 や、強い抗酸化作用をもつビタミン A が活性酸素の除去をして くれるので肝臓内の炎症を抑制してくれます。
ビタミン A は体に不可欠な栄養素ではありますが、ビタミン A を含むサプリメントやビタミン A を豊富に含む 食品を継続的、かつ過剰摂取には十分に気を付けましょう!
人間の場合の上限摂取量は、18~75 歳で 2,700 μg RE です。ワンちゃんについては、AFFCO 基準で、1500 μg~7500 μg RE 相当です。
黒豆ついては、腎を補い下半身の血や水の巡りをよくして毒素を取り除きます。
補腎することにより、アンチエイジングにも役立ち、疲労回復や美肌にも効果があらわれます。
さらに、くず粉はすべての解毒に作用しますので常備しておけば鬼に金棒的な食材です!
わんちゃんと一緒に楽しめるシェアレシピをご紹介!
牛レバー炒め
☆材料
牛ひき肉 50g
牛レバー(そぎ切り)100g
黒豆(水煮でも◎) 60g
ブロッコリー(食べやすくカットし茹でる) 40g
パプリカ(食べやすい大きさにカット) 40g
ごま油 2g
くず粉 3g
水 60g
にんにく 1片
☆人間用トッピング
塩コショウ
豆鼓または豆板醤
☆下処理
- 黒豆は4倍の水に6時間程度浸しておきます。(豆50g/水 200g)
- 蓋をせずに火をかけ、沸いたら弱火にしてあくをとりながらさし水をして弱火で軟らかく煮る。
- ブロッコリーを茹でる
- レバーを食べやすい大きさに切り、レバーを洗う。2~3 回水を取りかえて血のかたまりを取り除き、水分をキ ッチンペーパーでふく。
- 次にボウルにレバーと牛乳をひたひたにいれて 20~30 分おき、牛乳を捨てて水洗いし、水分をふき取っておく。
- くず粉は水で良くかき混ぜて溶かしておく。
☆作り方
1.フライパンに油をひき、つぶしたにんにくを入れ香りが立つまでゆっくり熱し、取り出す
2.レバーを入れて、中火で両面焼き色がつくまで焼き取り出す
3.同じフライパンにひき肉をいれて焼き色がついたら、パプリカ、ブロッコリー、黒豆を加えて炒め合わせる
4.2.のレバーを戻し入れ、くず粉を加えてとろみをつける。
5.人間用は豆鼓、塩コショウで味を整える。
【できあがり総量/約 290g の栄養成分量】
- エネルギー 406kcal
- たんぱく質38.9g
- 脂質 23.3g
- 炭水化物 17.4g
- 水分 200g
- レチノール 1223 μg
※水分量は目安でございます。
※こちらでご紹介した内容は一例です。健康効果を保証するものではございません。