太ってしまう原因ってなんだろう?
みなさまの中には愛犬のダイエットで悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
過去にフードの販売をしていた時に、「この中でカロリーの低いやつは?」「痩せるごはんはないの?」なんてお客様に聞かれたことも。
私自身もプライベートで様々なわんちゃんのごはんを扱うお店へ行きましたが、「減量用」や「避妊・去勢用」と書いてあるパッケージを見て、
このようなごはんをあげていれば大丈夫!と認識してしまうのも無理もないと思いました。
そもそも、太る原因は何かご存知でしょうか?
そこがクリアになれば、ごはんの選択肢がもっと広がり、「ダイエットフードをあげているのに痩せない」という悩みから脱却できるのではないかと思います。
カロリー表記について
カロリーは食べ物や飲み物が「どれだけ体のエネルギーになるか」を表す単位のことで、
エネルギーには
- 総エネルギー(GE)=食べ物に含まれる全エネルギー
- 可消化エネルギー(DE)=消化・吸収可能なエネルギー
- 代謝エネルギー(ME)=実際に取り込めたエネルギー
- 正味エネルギー(NE)=実際にエネルギーとして利用できた分
があり、人のカロリー表記が総エネルギー表記(GE)なのに対し、わんちゃんのごはんは代謝エネルギー(ME)表示となっています。
なぜかというと、わんちゃんが食べ物の総エネルギーの全てを利用することが困難で、一部はうんちやおしっことなるからです。
みなさまが勘違いしやすいのですが、フードラベルのカロリーはあくまで実際に取り込めたエネルギーです。
太る原因はカロリー?
炭水化物は糖質と食物繊維を足したものです。
ダイエットフードはセルロースやビートパルプなどの繊維質が多めに配合されています。
以前はカロリーが太る原因の指標とされていましたが、現在は糖質が太る原因と言われております。
糖質は、良質なタンパク質を十分に食べていれば糖新生により、体内で作り出すことができます。
肉食動物はそれが得意なため、糖質を多く摂取する必要はありません。
以下が糖質の高いとされるものです
- 小麦粉
- 米
- オートミール
- じゃがいも
- 豆類
- かぼちゃ
- とうもろこし
- にんじん
これらは一例ですが、フードラベルを見るとかなり糖質の高いものが使われていることがわかると思います。
残念ながらドッグフードは糖質について表示義務がありません。
糖質は(エネルギー(kcal) – (たんぱく質(g) × 4) – (脂質(g) × 9) ) ÷ 4 で求めることができますが、
計算するのは大変だと思いますので、どんなものが糖質が高いのかがわかると、ご自身の健康にも置き換えることができると思います♪
とはいえ、糖質は体にとっても欠かせない大切な栄養素で、
「糖質が悪」ということではなく、気をつけるべきはごはんやおやつのあげ方です。
ごはんのあげ方を工夫してみよう!
犬種、性別、年齢、避妊去勢の有無、運動量や住環境でその子の必要とするカロリーや代謝能力も異なってきます。
活発に動き回る子犬と成犬と動きがゆっくりで寝てることが多いシニア犬とでは一目瞭然ですよね。
ごはんはドッグフードや手作りごはんなど、わんちゃんの体にあっていてちゃんと食べてくれるのであれば、選択は飼い主様の自由です。
私が実際にお会いした飼い主様の多くは、ドッグフードをあげる際にカップに1杯など、目分量であげている方がとても多かったです。
フードによっても1粒あたりの栄養素が異なるので、ちゃんと測ってあげることが必要。
フードラベルはあくまで目安なので、その子の生活に合わせて量の調節をしてあげましょう。
- 1日に与える量を変えずに2食のところを3食に分ける
- 低GI(食品を食べた後の血糖値の上昇スピードが低いもの)のフードにしてみる
- 朝はドッグフード、夜は糖質を控えたり、手作りにしてみる
- 動物性タンパク質をちゃんと摂る
- 代謝をあげて脂肪燃焼効果のあるLカルニチンを摂る(ラム肉など)
- おやつの量やあげるものを見直す(もしくはあげない)
- トッピングをする場合はフードの量を減らす
- 早食い防止のお皿を使う
- フードをふやかす(満足感と水分補給のために)
脂肪の燃焼には筋肉も必要なので、無理のない範囲で坂道ルートでお散歩へ行くのも良いですね。
ごはんを選ぶ際はカロリーだけで決めるのではなく、中身の質も考えてあげましょう。
わんちゃんの体型はボディコンディションスコアという指標があり、わからない場合は獣医さんやトリマーさんにうちの子がどれ位かをみてもらって、触って覚えるのがおすすめです♪
※体重の増加には病気が隠れていることがありますので、異常があるかどうか獣医師にご相談されてください。
※こちらでご紹介した内容は一例であり健康効果を保証するものではございません。